「おだまり、ローズ」<新井 潤美>を読んだ感想。 深い愛情の物語

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古き良きイギリスにおける、女主人
とメイドの長い長い生活の物語です。
今とは違って階級で人間が厳しく
分かたれていた時代ですが、
それぞれがお互いを認め合い、
それぞれの立場で尊重し合って生活
を営んでいく姿は、羨ましくもあり
ます。

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自分は、ローズのように誰かに
ひたすらお仕えする人生を送りたく
はありませんが、深く信頼する主人
に、愛情と勇気と機転をもって奉仕
するのは素晴らしいことには
違いないのでしょう。

 

言葉の端々には主人への愛情が
感じられて、とてもうらやましい
と思います。

ローズの周りにいる人々もとても
魅力的な人ばかりです。
一つの家に仕えて一緒に長年生活
しているので、お互いのことが
よく分かりあっているのです。

ひとつひとつの出来事が丁寧に、
ローズの視線から語られていますが、
その時代といったものがいっそう
物語の魅力を増していると思います。

 

それになんといってもローズの文章
がいいのです。
ところどころにちりばめられた
ユーモアや批判精神が、飾らなくて
芯の強いローズの人柄をしのばせて
くれます。

いち女性の回顧録でドラマチックな
出来事が並ぶわけではないのですが、
分厚い本を一気に読ませてくれる力
があります。

 

自分勝手な女主人に最初は戸惑い
つつも、しだいに心をひかれて
気持ちを通わせていくストーリーは
とても感動的でした。

でも、ローズは盲目的に主人に
従っているわけではないのです。
時には言い返し、辛辣な一言を
言ったりするのです。

 

そこがイギリスらしいありかたなの
でしょう。

大人にこそ読んでほしい物語です。

 

 

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